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フォークソノミー

フォークソノミーは世界を変える?

■ソーシャルブックマークサービスの流行

ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)の ブーム に続き、ソーシャルブックマークサービス(SBS)が米国で流行の兆しを見せている。

ソーシャルブックマークとは、オンラインでのブックマーク共有サービスに利用者間のつながりの要素を加えたものだ。自分のブックマークを他人にも公開できるブックマーク共有サービスは以前から存在したが、それとソーシャルブックマークとの大きな違いは、ブックマークに分類用のタグを自由に付けられるということである。

タグとは、サービスによって名称が異なるが、要はブックマークに対し、「ラベル」や「インデックス」を追加するような機能である。書類のひとかたまりに対して付箋をつけ、後から取り出しやすくするのと似ている。

タグを使うことによって、ソーシャルブックマークサービスでは、登録されているブックマークを、以下の3つの切り口から見ることができる。

・ブックマーク→ある URL を誰がどういうタグをつけてブックマークしているか
・タグ    →あるタグの中にどれだけのブックマークが誰によって分類されているか
・人     →参加者がどういうタグを用いてどういうURLをブックマークしているか

これにより、同じ Web サイトをブックマークしている別の人間を見つけることができるだけではなく(従来のブックマーク共有サービスでもここまでは可能であった)、自分が想像もしていなかったブックマークを同じタグつながりで新しく発見できたり、目利きのあの人がどういうタグを作っているか(=どういうテーマに注目しているか)について知ることができたりするのだ。

米国だけではなく、日本でもクリエイター向けのソーシャルブックマークサービス Snippy がまず2005年1月28日にスタート、続いてはてなが2月10日に はてなブックマーク をスタートするなど、流行の兆しを見せはじめている。

■タグをつけるのは分類をすること

このソーシャルブックマークサービスでは、利用者はタグをつけるという作業を日常的に行っている。そこではシステムであらかじめ用意されている分類項目を選んで使うのではなく、自分で適切だと考える分類項目を自ら作成・編集し、その中にブックマークを分類していくのである。統一されたタグの作成基準などはなく、基本的に、自由な作成・変更・削除が可能だ(サービスによってタグの扱いは異なるが)。

ここから、サービス運営側からではなく、利用者側から自発的に分類を行う方法ということで、「民族・人々(folk)」と「分類(taxonomy)」とを組み合わせた「フォークソノミー(folksonomy)」という新語が生まれている。

■フォークソノミーの利点

フォークソノミーが脚光を浴びているのは、民主的に作られている、という点からだけではない。今後のオンラインでの情報収集行動において、従来から存在するカテゴリ/ロボット検索に代わり、有効な役割を果たすことになるのではないかという期待があるからだ。

フォークソノミーの利点としては、以下の3点が考えられる。

1.カテゴリ作成・メンテナンスの負荷が分散される

カテゴリ検索サービスを提供している企業では、現状、図書館情報学などの知識をベースにカテゴリの作成・メンテナンスを行う人員を擁することが多い。この作業を分散することで、サービス運営側の負荷を削減できる。

また、フォークソノミー作成の過程が、利用者からは負担として受け止められていないということにも要注目である。タグをつける人間は決して「いやいや」「無理に」行っているわけではなく、「楽しみながら」「自発的に」行っているのだ。

2.分類体系の作成視点と利用視点との間に「ずれ」ができない

フォークソノミーでは作成者=利用者となるため、作成側と利用側の間の視点のずれ・食い違いを防ぐことができる。

【ずれの例】 「オンラインショップで買い物をしようとしたのに、自分が欲しい商品がそのショップのカテゴリではどこに分類されているか見つからなかった」

「カテゴリ分類があまりにざっくりしていて、その分野にこだわりを持っている人間には、必要な情報がどこに含まれているのか、却って探しにくかった」

いい分類体系をつくるためには、作成過程において、分類体系を実際に利用するユーザーからの視点を導入することが不可欠である。実際、ユーザビリティの分野でも、このずれを防ぐため、ユーザーテストにおいてカードを使って分類を行ってもらう手法(カードソート)を採用することがある。

また、あらゆる利用者にとって過不足のない大きなひとつの階層構造を作ろう、と考えるのは負荷が大きく、同時に、誰にとっても今ひとつ使いにくいものになってしまいがちだ。

例えば、クラシック音楽が好きな人間にとっては、クラシック音楽の中の楽曲ジャンルはある程度細かく分類してあるほうが使い勝手が良いが、クラシック音楽が嫌いだったり、関心がない人間にとっては、それほど細かい分類は必要でなかったりする。

他のジャンルもしかり。人によって必要性の濃淡が異なるあらゆるジャンルすべてに対応しようと、前もって細かい分類を用意しておくには大変な負担が必要である。逆に、すべての分類のきめを粗くした場合には、分類は気休め程度の存在になってしまい、実用には適さなくなる。

それよりも、そのジャンルについて詳しい人間が、必要と感じた際に自分のニーズに忠実に分類を行っていく、というほうが負担が少なく、無駄も少ない。

3.オンラインでの動向と分類項目作成との間に時間差が生じない

2と似ているが、作成者=利用者ということで、自分が今まさしく関心のあるホットな話題について、すでに一般に広まってしまった後からおっとりと追加されるのではなく、リアルタイムに分類項目として作成できる。流れの早いオンラインでの情報をキャッチアップすることが可能だ。

こう考えていくと、フォークソノミーにはいいことづくめのようにだが、懸念事項もある。次回は、フォークソノミーの問題点について解説していこう。

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